貿易用語集(あいうえお順)
根本的な貿易用語をできるだけわかりやすく説明してみました。
少しでも皆様のビジネスにお役にたてれば幸いです。
は行
バージ(Barge)
はしけ参照
バース(Berth)
港湾の岸壁や桟橋で、船舶が接岸する施設。
バース混み(Berth Congestion)
一度に入港を希望する船舶が多すぎ、入港の順番待ちのために沖で停泊せざるを得ない状況。バース混みのために予定のB/Lの日付がずれることがあり、注意が必要である。
バーゼル条約
有害廃棄物の国境をまたいだ移動を規制する国際条約。1989年にスイスのバーゼルで採択され、1992年に発効した。日本は1993年に加盟。1980年頃、ヨーロッパなど先進諸国からアフリカなど発展途上国へ有害廃棄物が移動、放置され、現地で環境汚染を引き起こす等の問題が深刻化したことが背景にある。
ハイキューブコンテナ(High Cube Container, HC)
一般的な貨物コンテナの高さである通常8.6フィート(約2.6メートル)に対し、通常より1フィート(約30センチ)高い9.6フィート(約2.9メートル)のコンテナ。
背高コンテナ、クンロクとも呼ばれる。
背高コンテナ、クンロクとも呼ばれる。
売約書(Sales Note, Sales Contract)
ハウスビーエル(House B/L)
はしけ(Barge)
大型船と陸を往復して貨物を運搬する平底の小型船。通常エンジンを積んでおらず自走出来ないため、タグボート(Tugboat)によって動かされる。
パッキングリスト(Packing List)
輸出者が作成する梱包明細書で、通関時等に必要な重要書類。輸出者情報、輸入者情報、本船名、出港日、船積港、仕向港、貨物明細、数量、梱包単位、正味重量(Net Weight)、総重量(Gross Weight)、容積、シッピングマークなどを記載する。
パナマックス(Panamax)
太平洋とカリブ海を結ぶパナマ運河をぎりぎり通過出来る船のサイズのこと。パナマ運河の通過を許可されるのは、全長約294メートル、全幅約32メートル以下の船である。
パレット(Pallet)
貨物の輸送、保管、積み降ろしなどのために貨物を載せるための板。運搬の際にはこの板の上に貨物を載せ、フォークリフトなどで持ち上げて作業をする。すのこ状の木製パレットが一般的だが、輸出向けには樹脂パレットもよく使用される。パレット梱包として輸出するためには、輸送中に荷崩れしないようにしっかりとパレタイズする必要がある。
バンカー(Bunker)
重油などの船舶用燃料油。
バンカーサーチャージ(BAF, Bunker Adjustment Factor)
サーチャージ参照
バン出し(Devanning)
デバンニング参照
バン詰め(Vanning)
空の貨物コンテナに貨物を詰めること。
バンニング(Vanning)
バン詰め参照
バンプール(Vanpool, VP, Empty Container Depot, ECD)
港湾にある空コンテナの蔵置場所。
ビーエル(Bill of Lading, B/L)
船荷証券参照
ビーエルフィー(B/L Fee)
船会社が船荷証券(B/L)を発行するための手数料。2014年より消費税が課税されることとなった。
品目コード(H.S. Code, Harmonized Commodity Description and Coding System, Tariff Code)
フィーダーサービス(Feeder Service)
フォームA(Form A)
貨物の原産国を証明した原産地証明書の様式の一つ。一般特恵関税を適用して貨物を輸入するために、輸入申告の際に税関に原本を提出する必要がある。原産地の税関または商工会議所などが発行した規定通りの書式のものでなければならない。商業送り状(インボイス)や船荷証券(B/L)などの船積書類と記載内容にずれがあると、輸入時に税関で特恵関税が認められないなどトラブルのもとになるので、前もって記載内容をチェックしておく必要がある。
フォワーダー(Forwarder)
国際貨物の運送や通関業務など国際運送に伴う業務を請け負う事業者。自ら輸送手段を保有せず、他者の保有する船舶や飛行機などを利用して、荷主の貨物を運送する。
不寄港証明書(Non-Calling Certificate, Routing Certificate)
中東諸国によるイスラエルボイコットに関連して、中東向け船舶や航空機がイスラエルに寄港履歴の無いことを証明する書類。船会社や航空会社、又はそれらの代理店が発行する。
複合一貫輸送(Multimodal Transport)
国際複合一貫輸送参照
ブッキング(Booking)
荷主が船会社やフォワーダーに対して、輸出したい貨物の積地港から荷揚港までの船腹(スペース)を予約すること。
船積案内書(Shipping Advice, S/A)
船積依頼書(Shipping Instruction, S/I)
船積船荷証券(Shipped B/L, On Board B/L)
船荷証券において、実際に貨物が本船に積み込まれた後に発行される船荷証券(B/L)のこと。これに対し、貨物が積地港の船会社コンテナヤード(CY)又はコンテナフレートステーション(CSF)にて受け渡しがされた時点で発行される船荷証券(B/L)を受取船荷証券(Received B/L)という。一般的に、船荷証券に細かく書かれた英文がShippedで始まっているものは船積船荷証券であると判断出来る。
船荷証券(Bill of Lading, B/L)
船積み地で輸出者(荷送人)が船会社に引き渡した貨物と引き換えに受け取る書類で、貨物を船会社に引き渡したことを証明する受取証である。揚げ地において輸入者(荷受人)は輸出者から受け取った船荷証券(B/L)を船会社に提示し、貨物を受け取る。船荷証券は輸入者が船会社から貨物を引取る際に必要な引換証(運送品請求権利証券)であり、裏書によって譲渡が可能な有価証券である。荷主と船会社の間の運送契約を立証する輸送契約書という性質もある。
船荷証券(B/L)の内容は、通関業者を通じて船会社に提出されるシッピングインストラクションに基づき、輸出者の指示通りに記載される。
船荷証券(B/L)の主な記載内容は以下の通り。
船荷証券(B/L)の内容は、通関業者を通じて船会社に提出されるシッピングインストラクションに基づき、輸出者の指示通りに記載される。
船荷証券(B/L)の主な記載内容は以下の通り。
- Shipper
- 荷送人。通常は輸出者。
- Consignee
- 荷受人。輸入者やL/C発行銀行などを記載したものを記名式船荷証券といい、To Order又はTo Order of Shipperと記載したものを指図式船荷証券という。輸出者が指図式船荷証券を銀行や輸入者に送付する際は必ず裏書をする必要がある。
- Notify Party
- 着荷通知先。貨物が揚げ地に到着した際に船会社が通知する先。記名式B/LでConsignee(荷受人)と同じであれば、Same as Consigneeとすることもある。
- Place of Receipt
- 荷受け地。船会社が荷送人サイドから貨物を受け取る場所。Kobe CYやYokohama CFSなどと記載。船会社の輸送責任範囲は、このPlace of Receipt(荷受地)からPlace of Deliver(荷渡し地)まで。
- Vessel Name
- 本船名。Voyage Numberが併記される。
- Port of Loading
- 積地港。貨物が船に積み込まれた港。
- Port of Discharge
- 揚地港。貨物を船から荷降ろしする港。
- Place of Delivery
- 荷渡し地。船会社が荷受人サイドに貨物を渡す場所。Shanghai CYやNew York CFSなどと記載。船会社の輸送責任範囲は、Place of Receipt(荷受地)からこのPlace of Delivery(荷渡し地)まで。
- Marks & No.
- 貨物記載の荷印(シッピングマーク)と番号(NO.1-10など)。
貨物に荷印(シッピングマーク)が無い時は、N/M(No Mark)などと記載される。 - Container No.
- 輸送するコンテナの番号。全てのコンテナにはそれぞれ異なる固有の番号が与えられており、コンテナのドアの外側に記載がある。
- Seal No.
- 輸送中にコンテナのドアが開かないようにされている封印(シール)に記載の番号。
- Description
- 貨物の詳細。
- Gross Weight
- 貨物の総重量(包装容器やパレットの重量を含む)。
- Measurement
- 貨物の容積。
- Freight
- Freight Prepaid(海上運賃前払い)やFreight Collect(海上運賃後払い)などと記載。海上運賃の額を記載しない時は、Freight as Arrangedなどと記載される。
- On Board Date
- 積地港にて船積みされた日付を記載。
Laden on Board Date Aug. 15, 2014などと記載され、この日付が船積み日となる。
フリータイム(Free Time)
プロフォーマインボイス(Proforma Invoice)
包装明細書(Packing List)
保険証券(Insurance Policy, Insurance Certificate)
保険契約内容の契約の証拠として保険会社が発行する証券のこと。
保険料(Insurance Premium)
荷主など海上保険をかける側(保険契約者)が保険会社(保険者)に支払うお金のこと。保険料は保険金額(貨物のCIF価格の110%などが一般的)に保険料率を乗じて計算されるが、保険料率は、契約者の過去の実績、貨物の性質、仕向地などの条件に応じて保険会社が決定する。
保証状(L/G, Letter of Guarantee, L/I, Letter of indemnity)
エルジー参照
保税工場(Bonded Factory, Bonded Manufacturing Warehouse, BMW)
外国から輸入された貨物を、輸入通関せずに(輸入関税及び輸入消費税を支払うことなく)長期間蔵置出来、これを加工、製造することを税関長が許可した場所のこと。加工貿易の振興のために作られた制度で、保税工場では関税を支払わずに外国から輸入した原料や中間製品を加工・製造し、製品を外国に輸出することが出来る。この制度は、石油化学製品、船舶、自動車、鋼材、繊維、精密機器その他のメーカーにより利用されている。
ホワイト国
補完的輸出規制→キャッチオール規制